ゴスフォード・ハウスの歴史
ゴスフォード・ハウスは、ウェムスおよびマーチ伯爵家であるチャータリス家の本拠地として、悠久の時を刻み続けてきました。現在の壮麗な邸宅は、第7代伯爵の命により、1790年から1800年にかけて築き上げられたものです。スコットランド、イースト・ロディアンに位置するこの広大な領地は、5,000エーカーにも及ぶ美しい公園地と海岸線を有しています。その歴史的価値は極めて高く、1971年2月5日には「スクリーン・ウォールと庭園彫刻を伴うゴスフォード・ハウス(LB6533)」として指定されました。
この館は、その長い歴史の中でさまざまな役割を担ってきました。二つの大戦の間に、建物はホテルとして機能していた時期もあり、第二次世界大戦中にはイギリス軍の駐屯地となりました。この占領期に火災が発生し、その後の乾燥腐朽によって中央棟の一部が損傷するという苦難も経験しています。現在も、建物の完全性を守るため、中央棟の修復作業は継続して行われています。
建築美と壮麗な内部空間
この邸宅は、ロバート・アダムの晩年の傑作として、際立った存在感を放っています。第7代伯爵の依頼によって建設が始まったこの建築は、アダムの没後8年となる1800年に完成を迎えました。その新古典主義のデザインは、アダムの設計思想を忠実に継承しており、左右対称のファサードと優雅なプロポーションが、見る者を圧倒します。主館の傍らには、1795年に建てられたピラミッド型の霊廟が静かに佇んでいます。
内部のハイライトといえば、1891年に建築家ウィリアム・ヤングによって完成した「マーブル・ホール」です。3層構造のアトリウムには、壮麗な大階段とアラバスター(雪花石膏)の列柱が配されています。ヴェネツィア窓によるパラディアン様式のスクリーンがホールを彩り、空間にイタリア的な情緒を添えています。また、南翼には回廊状の絵画ギャラリーが設けられており、上層階からホールを見下ろす贅沢な眺望を楽しむことができます。
広大な領地と庭園の散策
領地は、海岸線と公園地を合わせた5,000エーカーという広大なスケールを誇ります。そこには、フォース湾へと続く森林、池、そして緩やかに波打つ芝生が広がっています。1795年に建立されたピラミッド型の霊廟は、石造りの橋や壁とともに、庭園の風景に溶け込んでいます。この景観は18世紀後半の造園運動を反映しており、領地内を散策するための静謐な環境を提供しています。敷地内を歩く旅の途中に、ゴスフォード・ボシー・ファームショップにあるカフェで一息つくのも良いでしょう。
春から夏にかけて、邸宅とその庭園では見学ツアーが開催されます。最も短いツアーでは、建物の低層階を中心に巡ることができます。低層階は公開されていますが、最上階は一般公開されていません。敷地が非常に広大であるため、領地内を散策する際は、エステート・オフィスで取得できる許可証が必要となります。
