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コンデ美術館

サンリス / フランス

コンデ美術館(コンデびじゅつかん、フランス語: Musée Condé)は、パリから40kmほど北のシャンティイ(オワーズ県)にあるフランスの美術館である。 1897年、国王ルイ・フィリップの息子であるオマール公アンリ・ドルレアンが死亡し、シャンティイ城とコレクションの全体がフランス学士院に遺贈された。遺贈内容には、美術館として改装された居室とともに、歴代コンデ公およびオマール公アンリ・ドルレアン自身によって18世紀から19世紀にかけて改装された、古い大小の居室が含まれている。 所蔵品の中でも、オールドマスターによる絵画はおそらくフランス屈指の重要性を誇る。主にイタリア絵画とフランス絵画からなり、例えばフラ・アンジェリコが3点、ラファエロが3点、ニコラ・プッサン5点、アントワーヌ・ヴァトー4点に、ドミニク・アングルが5点ある。2500点の素描作品も所蔵しており、蔵書の中には1,500点の写本が含まれ、そのうち200点は装飾写本であり、有名な『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』もある。他にも、版画、ミニアチュール肖像画、彫刻、初期の写真や装飾芸術、家具、そして陶磁器のコレクションを収蔵している。 オマール公の遺志により、所蔵作品の貸し出しは禁止されており、また、作品の展示室にも一切の変更が禁止されているため、コンデ美術館のコレクションは、シャンティイでしか見ることが出来ない。結果的に、展示手法が1898年の美術館開館以来一切変わっていない。この美術館の入場者数は毎年およそ24万人である。年に4度開催される特別展では、普段は収蔵庫に収められている作品の一部を見ることが出来る。