スクロヴェーニ礼拝堂(スクロヴェーニれいはいどう、伊: Cappella degli Scrovegni)は、イタリアのパドヴァにある礼拝堂。エンリコ・デッリ・スクロヴェーニが購入し、礼拝堂を建てた場所が古代ローマの競技場(アレーナ)であるアンフィテアトルム跡に隣接していることから「アレーナ礼拝堂」とも呼ばれる。1305年に完成したジョット・ディ・ボンドーネが描いた、西洋美術史上もっとも重要な作品である一連のフレスコ絵画で知られる。礼拝堂は受胎告知と聖母マリアの慈愛に捧げられており、ジョットのフレスコ画は聖母マリアの生涯を描き、人類の救済におけるマリアの果たす役割を祝福するものになっている。スクロヴェーニ礼拝堂が建てられた場所は、それまでおよそ30年間に渡って行列祈祷式が行われ、受胎告知を題材とした演劇が上演されてきた場所だった。イタリア人音楽理論家マルケット・ダ・パドヴァ の手によるモテも1305年5月25日に奉献されたと考えられている。