ルーマニア România 国の標語:なし 国歌:Deșteaptă-te române!(ルーマニア語)目覚めよ、ルーマニア人! ルーマニア(羅: România)は、東ヨーロッパ、ヨーロッパの南東部に位置する共和制国家。南西にセルビア、北西にハンガリー、北にウクライナ、北東にモルドバ、南にブルガリアと国境を接し、東は黒海に面している。首都はブカレストである。国の中央をほぼ逆L字のようにカルパティア山脈が通り、山脈に囲まれた北西部の平原のトランシルヴァニア、ブルガリアに接するワラキア、モルドバに接するモルダヴィア、黒海に面するドブロジャの4つの地方に分かれている。 ルーマニアの住民は、紀元前からこの地方に住んでいたトラキア系のダキア人と、2世紀ごろにこの地方を征服したローマ人、7世紀から8世紀ごろに侵入したスラブ人、9世紀から10世紀に侵入したマジャール人、そのほかにトルコ人、ゲルマン人などの混血や同化によって、重層的複合的に形成されたなどとされる複合民族 români(ロムニ、ルーマニア人)が約9割を占める(なお、români(ルーマニア人)の起源については諸説ある)。そして少数のマジャール系のセーケイ人やロマ人(≒ジプシー)なども住んでいる。 なおルーマニアというのは言語的には公用語がラテン語起源の(つまりロマンス諸語の)ルーマニア語で、宗教的には「東方教会」系のルーマニア正教会が多数派である。それに対し、ポーランド(ヨーロッパの北東部で、ルーマニアの北西方向に位置する国)のほうは同じ「東欧」と言っても、言語的にはスラヴ語派に属するポーランド語がおもに話されており、宗教的には「西方教会」のカトリック教会が支配的である。つまり、ルーマニアとポーランドは、東欧において、言語的にも宗教的にも好対照の存在となっている。